今、河合隼雄の「あなたが子どもだったころ」を読んでる。
谷川俊太郎や武満徹など、著名人との対談形式。
正直わたしは本がきらい、たぶん。
時間が余ってしょうがないとき、家事したくないときすることは
1.ぼーっとする
2.インターネットする
3.新聞を読む
4.ピアノを弾く
5.バレエを踊る
長い本を読みたくなくなってる。
何かと中断され細切れの時間を生活しているせいなのか。
でもこの本はタイトルに惹かれて買ってしまいました。
この人も死んじゃったね、死んだ後に本買うなんてね、とか思いながら。
自分の子ども時代が楽しかったと思えないことが、ずっと気がかりだったから。
子どもって遊んでいたずらして怒られて反抗するもんでしょ?
でもわたし、いい子すぎた。怒られるのが怖くて自分を抑えてて、自分がよくわからなかった。
得意な科目は? ピアノ好き? 好きな色は? 服は?
愛らしくない、不器用で不細工な女の子だった。
だからたぶん、精神科を選んだのね・・・
いろんな人生があることを知った。
病気に阻まれ、結婚できずに一生涯入院生活を送る人がいることも知った。
それはとても悲しく、聴くだけでもつらい話だった。
でもそういう人がゼロではないことはわかっていたはずなのだ。
わたしだってそうなったかもしれないし、明日病気になる身とも知れない。
世の中には幸せとか、こうあるべき、という枠などないということも、頭ではわかっているつもりだった。
その時々の境遇を精一杯生きるしかないと。
子どもは、でも、天真爛漫でしょ?
わたしはそうじゃなかったけど、普通はそうなんでしょ?
自分の子どもをみても、やっぱり神話を信じたい気持ちがあったのだろう。
でもこの本の子どもは違った。
自殺願望、嘘つき、登校拒否、「内向感覚」の子ども・・・
愛らしいいたずらっ子などいなかった。
驚きであり、ショックでもあり、安堵でもあった。
これが子どもなんだ。
わたしも普通の子どもだったんだ。
涙が出るほどほっとした。
子どもだって人間だ。
大人と違い、言葉にするのが下手で損得抜きでひたむき、ってのはあるけど、
悩んだり、死にたくなったり、死ぬのが怖かったり。
おおよそ子どもらしくない。
それでいいんだ。
わたしが子どもだったころ、
自信がなくて自分を表現できなかった。
今はわたし、ピアノが好き。
Juliet