ぽるーしょん
◇水源脅かす産廃 無秩序に埋められた”地雷”が染み出す
●ダム上流に浄水器設置 基準値の2倍の水銀検出も
水をはぐくむ山間部には大量のごみが押し寄せている。
長崎市民の4割にあたる17万人の水道水源になっている神浦(こうのうら)
ダム。その約4キロ上流で巨大な「浄水器」が動き出した。
市北西部の三方山(標高411メートル)山腹に16本のパイプを刺し、地下
水をひとつに集め、水処理プラントの活性炭でろ過する。24時間稼働で1日約
100トン。近くの沢に流し、最終的に神浦ダムに入る。
頂上に近い産業廃棄物処分場から染み出てくる水銀や鉛などの重金属を取り除
くためだ。
事業費5400万円は処分場を運営する民間の産廃業者が市と折半した。維持
費の年300万円は業者の負担だ。
「10年か20年か、重金属がなくなるまで続けざるを得ませんよ」。市の担
当者は半永久的な処理を覚悟している。
ろ過が始まったのは昨年4月。ところが、今年1月になって処理水から環境基
準の4倍の総水銀が検出された。活性炭の寿命を見誤ったためと市は説明してい
る。
かつて76年に付近の井戸が使用禁止になり、98年に基準値の2倍近い総水
銀が検出された。そんな汚染は簡単に解消しそうにない。
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